「美学者にとって、芸術の栄光とはその完璧な非有用性にほかならない」

『俺の最近の煩悶記』(ファック!)



曲を書こうとおもって、ギターを握る。メロディ、コード進行なんか出てくるのだけれど、詞が出てこない。詞のない歌なんて、アンコの入ってない鯛焼きじゃ、akaただの焼いた小麦粉ってヤツ?こりゃどうしたらいんべ、とおもい、その当時、大滝詠一ロンバケばかりを聴いていたので、そうだ、松本隆の歌詞を参考にしようとおもい、歌詞カードを引きずり出し研究する。はじめは、「ほんとに練られている」とため息をつくばかりであったが、だんだん、彼のあまりの職業作家ぷりに腹が立ってきた。やっぱ俺には必要ない。



どう血迷ったのか、万葉集にも手をだしてみる。言葉の響きが、現代日本社会に住む俺にとっては日本語と外国語の狭間のようで面白い。だがしかし、俺は歌詞カードなしに一度聴いて一発で分かるような言葉が欲しいんだ、しかも現代日本語で!そして俺は詩人でもなく歌人でもなくアーチストでもなく、ただ単に歌詞が書きたいだけなんだ。万葉集を屑籠へとぶち込む。あばよ、縁があればまた会おうぜ。



そして、たどりついた答えは、かつてのごとく、あの阿佐ヶ谷のクソ部屋でのごとく日々感ずる違和感をただひたすら言葉にしていくしかないということであった。消去法の中からサムシングを見出すこと、それしか己の望むモノは手に入らないとおもうのである。労せずして欲しいモノが手に入るような状況なら、もっと俺はハッピー・スマイリング・デイズを過ごしているはずだからである。



その日々書き連ねているものの内容はほとんどがディスであったり自問自答であったりするので、ここに載せるべくもないが、この行為がいつか実を結ぶことを祈って、別に結ぶ必要もないけれど。





そんでもって、次回のライブの告知。



9/18(sun)
「ダンシングターミナル」
場所:吉祥寺forth floor
会場:17:00
料金:2.000円(ドリンク付)
共演:鮪、吉田悠樹、Taishin Inoue、狩生健志、山内智博、DJノーマニー先生



山内くんの企画ですね、フォース・フロアー久々だなー、50年ぶりくらいか?月日の過ぎ行くことの残酷さよ、あっぱれ。



さよーならー。